沈丁花

「姉上が羨ましく感じるのは、仕方が無いのか。」

明媛が一張羅を召して、舞台で舞っていた。側では、琵琶を霛塋が演奏していた。

その音色に耳を傾けながら、昔を思い出しては泣いていた。

あの人は楽器なんて演奏できず、舞も得手ではなかったけれど、声が綺麗で、歌うのが上手だった。

子供の頃に、まだ高い声で、歌っていたのを思い出す。透き通った声で、櫞葉はとても好きだった。

歌っているのは何の変哲もない、童唄だったりするのに、全く別の唄に聞こえるのが、櫞葉には面白かった。