沈丁花

母が気に入らなくて、殴りかかったこともあった。

『妾に刃向かえる人間なんて、父様しか、いない!妾は公主だから!』

そう、思っていた。

途端に頬を打たれたのは、衝撃だった。
圓妃だった。

『そうね、明媛。貴女は公主だわ。』

頬がひたすら痛かった。
母だが、自分よりも出自は劣るのに。なんてことを。

『いくら私がただの妃で、貴女よりも劣っていようと、母親を敬うのは当然のことだと、そう、思わないのですか、明媛!』

そう、言い返された。尤もな言い分である。