表には出ていないが、そんな姉を、櫞葉公主が「品がありませんよ、姉上。」と諭してくれたらしい。

霛塋に、櫞葉は同情的だ。

自分として生きる期間を、無情に削りとられ、閉塞的に大人になってしまった、二人の公主達だ。

「れーえー伯母ちゃま、どしたの?」

無邪気に笑う幼子。
羨ましかった。
自分には、そんな記憶はない。
それを許されなかったからだ。

「そう言えばねー、めーえー叔母ちゃまがねー。」

甥の覼瑣は、他の公主とも交流があるらしい。