「ええ。」

この幼子に、何度心を助けて貰っただろう。

この頃、自分の歳について、気にし始めた。

霛塋は十九。だが、一般的には数え年を用いるので、既に二十一。

行き遅れと言わざるを得ない歳になってしまった。

たまに、明媛公主の侍女達が、霛塋を見ては、年増だの行き遅れだのと貶す。

でも、それは仕方が無いとしか思えない。

彼女が外で生きたのは、まだ、一年にも満たない短期間だ。