沈丁花

莉鸞は、人に愛されてみたかったのだ。

愛に飢えていて、それだから、娘を愛してやれなかったのだ。

-裱を振っていた。
それは、別れを惜しむ行為である。

悟っていたのだろう。
いつか、莉鸞は旲瑓に見捨てられると。

分かっていたから、怖かったのだろう。そして、寂しかったのであろう。

旲瑓は、莉鸞がもっと愚かだったら、幸せだったのではないかと思った。

莉鸞は自我が強く、教養のある娘だった。莫迦ならば、義理の父も何とも思わなかったかもしれない。