沈丁花

「ええ。目も覚ましました。今では、喋れる程に回復しております。あと少しすれば、此方に復帰できると存じます。」

それを聞き、霛塋はそっと、胸を撫で下ろした。

「しかし、燕に毒を盛ったのは、一体、誰なのだろうか。」


「榮氏。」

獄中、戯けた様に童歌を歌っていた女がいた。

「あらまぁ。如何してこんな所に?」

榮氏はケラケラと笑った。
どうやら、過去のことも忘れてしまったのではあるまいか。