榮妃は金切り声を上げていた。
声にならない声を出し続け、疲れたのか、ぐったりと鉄格子に寄りかかっている。

(何がしたいのやら。)

冷静に見ると、これが大の大人が成すことなのか、不思議に思った。

『憐れな女。』

分かっていて、もう一度繰り返した。
それを、確かめるように。

口にすれば、この女はどう思うだろう。
関係ない。

それが、事実であるという確信が欲しかったのだ。

霛塋は不気味な笑みを浮かべた。