「よそよそしくなったわね、旲瑓。」

分かっていた。
でも、それを考えたくなかった。

永寧長公主は、旲瑓の他に、ある人に似ていた。それは、櫞葉公主だった。

(それに………)

ふと、気がついた。
永寧長公主は、榮氏とも似ていたのだ。

「榮氏を君の身代わりだと思ってるの?」

首を傾けた、旲瑓。
ああ、そうなのか。

「それなら、違う。姉さんは姉さんで、榮氏は榮氏だ。」

そう言うと、旲瑓は榮氏の糸を切ってくれた。