沈丁花

「旲瑓が、来そうよ。」


嗚呼。
彼の人には、どう見えるのだろう。

天から吊られた幾多の糸に縛られ、絶え絶えになっている己を。

「永寧姉さん。」

余韻の残る様な声だった。
そんな声をしないで欲しい。

「旲瑓、久しぶりね。」

永寧長公主は笑った。
先ほどとは打って変わって、にこやかだった。

「………姉さ………永寧長公主。如何したのだ。」

長公主と呼ばれたのに、あまり気が乗らないらしい。