沈丁花

おどけた様に言った。
目には何も映っていない。

「姉弟だから、何か?」

永寧長公主は、旲瑓の他、もう一人似ている者がいた。だが、記憶に靄がかかって思い出せない。

「私を蔑ろにするんだわね、あの人。まあ、いいわ。良い人質が此処に。ねぇ?」

糸は更にキツく、榮氏に縛りついた。
糸が皮膚にめり込んでいる。

「旲瑓、呼んで来て?言っておいてね、榮貴妃を預かっています、って。」

「赦してくださいますかね。」

「いいんじゃない?拐した訳でもないし。」