沈丁花

榮氏は情を持つことは、出来なかった。

懐の小刀で、糸を切った。
プツリと小さな音がして、掴まっていた女達は、バシャバシャと音を立てながら、池へ落ちて行く。

哀れとは思わない。
当然の報いだろう。

「怨むなら、其処に居る明蘭を怨めよ。くれぐれも、妾には怨むなよ。」

背を向けた。
その時だった。

『榮冥……………』

父の名だった。
振り向いた。

「父様の。」