沈丁花

圓妃が寂しがっているはずない。
元々、旲瑓に愛を求めていないから。

「そうだろうか。」

皮肉混じりの顔で、旲瑓は笑った。
それを、榮氏は哀れと思った。

「莉鸞。」

「何でしょう。」

「其方は、紅い衣裳しか召さないのだな。其方が初めて宮中で舞った時、朱の衣裳を着ていただろ。それに、白も。」

さあ。
そう、言ってしまいたかったが、違う言葉が頭を掠めた。

「白はもう、着れないかも知れません。妾はもう、穢れてしまった。化け物になったのだから。」