沈丁花

「公主様はやめてよ。」

櫞葉は笑った。
屈託のない、あどけない笑みだった。

「櫞葉様。今日は春の宴が催されているのではなかったのですか?良いのですか?抜け出してしまって。」

青年は驚いていた。

「良いのだ。私が抜けようと、霛塋姉上と明媛姉上が何とかしてくれるだろう。私はそれだけ、影が薄いからな。」

「御冗談を、櫞葉様。」

彼は笑った。

「懐かしいと思わない?」