「俺、こういうのはやく返したい人なんですよ!」



智也くん、こういうところちゃんとしてるな~!



「...その様子だと、あの人と仲直りできたみたいですね!」



こっそり、というように智也くんはわたしにそう言った。



「うん、おかげさまで」



「そりゃ、よかった!」



「あのときは元気づけてくれてありがとね」



わたしのこと心配して、お茶に誘ってくれたんだろうな。



「元気づけるというか、つけこむというか...」



「え、なんて?」



ゴニョゴニョと言った智也くんの言葉がよく聞き取れなかった。