「それじゃ、もう出る」 翔くんはそう言って黒いバイト用のカバンを肩にかけた。 時刻は11時15分。 翔くんは今日12時から6時までバイトがあるのだ。 わたしはそのあいだ翔くんの家でてきとうに過ごす。 「いってらっしゃい!がんばってね」 「あぁ」 翔くんはクールな返事をしてこの家をあとにした。