「ほんとに分かんねぇ?
それとも俺に言わせてぇの?」
わたしのほうが彼に振り回されて困っているはずなのに、
まるで彼のほうが困っているような言いぐさをする。
ほんとにわけがわからなくて、頭のなかはハテナマークのまま彼を見上げてじっと見つめる。
彼は「...この鈍感」と小さく呟いて、
手のひらをわたしの後頭部に回したと思ったら、
そのまま引き寄せて自分の胸に閉じ込めた。
視界がグラリとゆらいだと思ったら、彼のぬくもりに包まれ頭が真っ白になったわたしの耳元に彼はそっと唇を寄せて。
「...好きだ、真緒」
とびきり甘い甘い言葉をわたしにくれた。



