クールな彼の甘い素顔




「夏休み、花火大会行けなかっただろ」



「...」



ペアチケットということは、きっと、凌くんと三人ではなくて、わたしと三上くん...二人で、ということになる。



「ッ...」



わたしは勢いよくベンチから立ち上がり、チケットを彼の胸元に投げるように押し付けた。



「こんなの、いらない...っ!!」



シンとした辺りに、わたしの声が大きく響いた。



彼は少し驚いた顔をして、返されたチケットを手に取る。



「夏井ーー」

「わたしなんか誘わないで、彼女と行けばいいじゃんっ!!」



彼はなにか言いたげだけど、わたしはそれに被せるように言い放った。