課長の溺愛に付いていけません

「何か、仕事で悩みでもあるのか?」

課長な真面目な顔をしている。

「えっと……」

まさか、課長を励ましたくて来たなんて、言えないし。

「実は、課長元気かなぁーと思って。ははは……」

これなら、課長も気づいてくれるよね。


「はぁー。」

おおっと!課長、た、ため息!?

もしかして、逆効果だった?

「俺も部下に心配されるようじゃあ、まだまだだな。」

「そんな!」

「だから、阿部課長にも、仕事持っていかれるんだよな。」

そしてまた、課長は深いため息をついた。

「今回は、たまたまだったんですよ。今度は、見返してやりましょうよ!」

「森……」

何の偶然か、私と課長は見つめ合ってしまった。