そう。

FAXの移り方が薄くて、100枚のバラ注文が、見えなかったのだ。

「確認の電話は、したのか?」

「しました。確かにFAXは届いたって。」

「数の確認は?」

「……しませんでした。」

私の周りが、シーンとなる。


「残りの100枚は、一番早くて、明日になりますね。」

明日到着!?

明日の朝から葉書を使うのに、今日中に到着しないと、間に合わないよ。

突然、愕然とする。

「申し訳ありません。」

「いや。俺に謝るより、先方に話をするのが、先だろう。」

「はい。」

私は急いで、カバンを持った。

「森、一人で大丈夫か?おい、橋本。一緒に行ってやってくれ。」

「は、はい。」