処刑バッヂ

外から足音も聞こえてこない。


ホッと安堵のため息を吐き出して、あたしはスマホで周囲を照らし出した。


見慣れた図書室の風景。


長い机が規則正しく並べられ、パイプ椅子が設置されている。


その奥へと進むと背の高い本棚がズラリと並んでいる。


「廃病院の事を調べるってことは、地元の記事だよね」


あたしはそう呟いて郷土本のコーナーへと足を進めた。


地元のことが書かれている資料や、地元出身の作家さんの本などがズラリと並んでいる。


授業などでも使う事が多いようで、どの本も読みこまれた形跡があった。


「全部を読む暇はないかあら、3年前の記事を探して読んで行こう」


涼希はそう言い、棚の奥にある新聞コーナーへと足を進めた。


そこには10年分の新聞が保管されているラックがある。


「わかった」


あたしは頷き、本を一冊手にしたのだった。