「青(アオ)!」


誰かが俺を呼ぶ


振り返るとそこにはーーーー


「今日、美紀(ミキ)とパンケーキ食べに行くから先に帰ってて?」


「あぁ、わかった。
ーーーーーーーとでも言うと思ったか?却下、坂下にもそう言っとけ、帰るぞ。」


世界一可愛い俺の女、結愛(ゆうあ)が俺を見上げていた


「もう!今日くらいいいじゃん!
私だってたまには美紀と遊びたいんだもん !」


「あ?」


「ねぇ!お願い青!なんでもするから!」


「何でも?ほんとに何でもするか?」


「うん!だからいいでしょ?」


こいつはバカだ。"何でも"っていう意味を理解していない。


「本当になんでもしろよ?
なら、行ってきていいぞ。」


「ありがとう青!だいすき!」


「おう。」


俺はその場から走り去って行く結愛を見送った。


「青音(アオネ)?」


また名前を呼ばれ、声がした方に振り向くと、


「おう。楓翔(カエデ)。何してんだ?」


「何してんだ?は、こっちのセリフ笑
1人で何突っ立ってんの?笑」


「1人じゃねーよ!結愛いたし。」


何故か恥ずかしさが出てきてしまい、楓翔に八つ当たりした。