中学校に入学し、早1ヶ月。


帰りのHRが終わると私、野崎レンは仲良くなった佐々木真子のところに向かった。


真子は、同じ小学校の子がいない私に、入学式の日に声をかけてくれた。真子は明るく社交的でみんなの人気物だが、少し気が強いのが玉にきずだ。

そして、私は仲良くなった子とはとことん仲良くなれる。それが男子であってもだ。昨日も真子と、男子二人を連れて一緒にあそんだほどだ。

「野崎、日直日誌書いといたから出しといて」

そう言って私に日直日誌を渡したのは出席番号順の席で隣になった山崎浩太だ。スポーツ万能で背も高く顔も整っているが少々キレやすく不良だったという噂もある。なんか私のまわりには怒りっぽい人が多いな。ちなみに真子は私の後ろ、その隣にはちょっと変わった阿部将人がいる。普段は眠そうで無口だが、カラオケに行くと歌が超絶上手い!マジで歌手行けるぞ。阿部。

「おーい!野崎!聞いてるか?」

「聞いてるよ、出すだけでいいんでしょ」

「じゃあ俺は部活行くから!また土日にでも4人で」 

「LINEしてねー」
真子はスマホが大好きだ。私も人のこと言えないが…

日直日誌を出し終わると待っていてくれた真子と一緒に校門を出る。外では山崎と阿部が部活をやっている。
2人ともサッカー部だ。
ちなみに私と真子は陸上部。今日は1日オフだ。
「それで?相談したい事って?」
そうだった。今日は真子に相談したい事があったんだ。