妄想彼氏

それから告白に至るまで、そう時間はかからなかった。

小学生以来初めてした恋で、気が急いていた。

一ヵ月間、基くんと極力話したりして距離を縮めた……つもりだった。


そして、先週の金曜日の放課後。

基くんを、近くの公園に呼び出した。

そして、勇気を出して告白したのだ。


「基くん、好きです! わたしとつきあってください!」


だけど、基くんはすぐさま「ごめん」と謝った。

ばつが悪そうに笑って、基くんは言ったのだ。


「悪いけど俺、おまえのことそういうふうに見られねぇよ」


胸にズシン、と重い石が乗っかったかのようだった。

頭もすごくガンガンして……。