「で、出ますね…」


恐る恐る電話に出た。


『沙恵、こんな時間まで何しているんだ』


「ご、ごめんなさい…」


『だから何しているんだと聞いている!!!』


ビクッ


「お、お友達の家で勉強していました」


『門限を忘れたのか!!!さっさと帰ってこい!!!
帰ってきたら…分かるよな?』


「…はい」



ちょっと辺りを見回すと、少し驚いていた皆の顔がニヤけていたことに気がついた。


「反抗してみてもいいんじゃない?」

「あぁ。自分の好きに生きた方がいい」



真緒と藍斗が声を潜めて言った。


確かに、私は親に反抗したことは無いかもしれない。


……。


「…お父さん」