今思えば、暁はいつだってわたしを助けてくれた。


人見知りでしゃべれなかったわたしを奮い立たせてくれたり、

デカ女って男子からからかわれたときも、ソイツらをボコボコにしてくれたり。


...暁はいつだって.........。


「暁、ごめんね......」


「...ん」


「ほんとにごめんね...」


「もうしゃべんなよ」


暁の背中は、あのときと比べたらずいぶん大きくなっているけれど、頼もしさは、あのころのままだ。


わたしは胸がいっぱいで、込み上げてくる涙を抑えるので精一杯だった。


暁のあまりの優しさに、苦しいくらいに胸が締め付けられた。


「暁、ありがとう......」