「……連絡は以上。

他に何かある人はいるか?」


……あ。


「無いで」


「あります。」


久しぶりに学校で出した声は、思ったよりも大きかった。


「はい。星野さん。」


「現文と古文と英語の課題を明日配るので準備をお願いします。」


「あれ、星野、そんなに1人で大丈夫か?

英語だけでかなり課題があるらしいから、誰かに声くらい掛けて行けよ?」


私だって、出来るならそうしたい。


でもこれは、それぞれの係から押し付けられた仕事だから。


他の宿題のある教科担当の人からも「頼めばよかった」という声をたくさん聞いた。


断ろうとしたら、声がうまく出なくて断れなかっただけ。


先生はなにか引っかかるというような顔をしつつも頷いてホームルームを終わらせた。