その時、ドアががちゃりと開いた。
……担任の先生?
こんなことになっても絶対に関わりを持とうとしない先生だと思い込んでいたから、意外だった。
予想外の人物の登場に、誰もが意外だったらしく、びっくりした顔をしている。
上村さんは、苦虫を噛み潰したような顔になった。
「これは、誰がやったんだ?」
聞いたこともないような低い声だった。
「……沙紀。」
誰かがぼそっと呟いた。
簡単に裏切ってしまった。
「それは違うだろう。
これは、お前達全員がやったのではないか?」
思わず立ち上がっていた。
まだよろける体をどうにか真っ直ぐにして。
「……先生。
いいです。あとは私達で何とかするので大丈夫です。
私から、話したいことがあるので……
お願いします。」
本当に、話したかった。


