雨の後は、きっと虹がかかる



落ち着いて、ふと横を見ると、雪村くんがいた。


……なんで……?


学校は、休んだはず。


「聞こえたんだ。」


届くはずのなかった私の声が、届いていたの……?


「俺、学校に遅刻して行く予定だったんだ。

テストには間に合わなくて、家にそのまま引き返したんだけど、提出物があったことを忘れていて、学校に戻ってきたんだよ。

提出が終わって廊下に出た時、騒ぐ声が聞こえたんだ。

明らかにそれは悲鳴だったからおかしいと思って、見に来たらこうだった。

先生にも万が一のために来てもらったんだ。」


……それで、分かったのか。


「……じゃあ、私を助けてくれたのも……?」


まだぐずぐずの鼻声で聞く。


「そ。それで。」