私って、こんなに生きることに執着していたっけ。
上村さんは踏みつけ、私が叫ぶことが何回続いただろうか。
突然、上村さんが足を上げて私から離れ、男子の所へ行った。
そんなことよりも、解放してもらえたことが今は嬉しく、立ち上がって砂ぼこりを払ったりした。
「ほら、さっさとやっちゃって、ミナト。」
上村さんに指名されたミナトっていう人がしぶしぶといった様子で前に出てきた。
それでも、上村さんに指名されたのはまんざらでもないようにも見えた。
たぶん、この人も私をいたぶるのだ。
でも彼は何もせずにただ、私をフェンスに押し付けた。
「……なん、なの……?」
私の問いに何も返さず、上村さんに向き直った。
「早くやっちゃって。」
……なにをされるの……?


