雨の後は、きっと虹がかかる



彼の考えは、一瞬で上村さんの色に染まった。


それを筆頭に、どんどんいろんな人が近づいてきて、私を取り囲んだ。


「よかったねえ、やっと、みんなから遊んでもらえるよ?」


……私は、自分の中では変わったと思っていたけれど、変われていなかった。


……ずっとこのままなの?


もう守ってくれる人は誰もいない。


自分しか、いない。


今にも殴られそうだったその時、叫んでいた。


「止めて!」


「やれ!」


上村さんが被せるように言ったことで、言葉は虚しく空を震わせただけだった。


ゴンッと音がして、私は吹っ飛んだらしい。


この一撃で、私は気を失ったらしく、気づいた時は、柱にぶつかっていた。


これ以上、やられっぱなしではいられない。


「なにすんの……!」


痛いのを我慢して立ち上がり、上村さんに向かった。


でも、取り巻きに押さえられてしまい、脛を蹴られた。


あまりの痛さにその場に崩れ落ちる。


「……い、ったい……」


痛いのなんて、構っている場合じゃない。


すぐに立ち上がり、また向かう。