「そんなのあんたの勝手な事情でしょう!
あたしが死ねって言ってんだから、さっさと死ねよ!」
「私は!」
思ったよりも大きく響いた。
ちゃんと、自分にも、お父さんとお母さんにも聞いてほしい。
「……私は、ずっといじめられている事で、罪の意識から逃れていた。
あの家事だって、直接手は下したわけではないけれど、お父さんとお母さんを火の中に残して自分だけが助かったから、親殺しと言われても当然だと思ってきた。
何も気にしていないように振舞っていたけれど、それでも言葉は暴力よりも痛かった。
何よりも辛かった。
私を生かしてくれたのに、心が死んでいったことが。
だから、肉体的ないじめを受けた時は言葉で罵られないだけましだと言い聞かせて、受け入れていた。」


