「やっほー!」
愛華と栞はもう来ていた。
「ごめんね、遅くなって。
……栞、もう大丈夫?」
「……うん、一応ね。」
普通に返せるってことは元気になった証拠で安堵した。
「……もう、無理しちゃだめだからね。
学校も、大丈夫だよ。
私が、教えられる限りの勉強は教えるから。」
栞は、本当は勉強をしたかったのに、学校に行くのが怖くなって出来なくなったらしい。
その証拠に、目が輝いていく。
「本当に?
ありがとう、陽!
わたし、バカだから教養を身につけたいんだ!」
まだ、ありがとうと言われることには慣れない。
だから少し変な感じがする。
「あ、陽照れてるー!」
2人が笑った。


