帰り道、いつもより遠回りをして雪村くんと公園に行った。
「学校は、大丈夫だったの?」
「生物だったから、先生ゆるくて、頭痛いですって言ったらすぐに帰してくれた。」
その光景が目に浮かぶ。
やっている事は間違いなく格好いいのに、仮病を使った直後に走って教室を出ていったのだろう。
ちょっと間抜けだなあ。
ふふ、と笑ってしまった。
「え、なんか俺変な事言った?」
「わ、ごめんね、なんでもない!」
「……笑うようになって、嬉しい。
あの2人のお陰だよな。」
「うん。私のことを本当に友達って思ってくれていることが分かるくらいに大事にしてもらっている。」


