一瞬だけ、悩んだ。
学校にもう一度行くか。
でも、痛みがやっぱり怖くて行かないという選択を取った。
何をされても、あの場所では感覚なんて無くなるから痛みも苦しさも関係ないのに、行きたくない。
頭ではいつまでもこのままではだめだと分かっている。
このまま行かなかったら、卒業まで今まで以上に居場所が無くなることも目に見えている。
それでももういい気はする。
学校には、私を必要としてくれる人は誰もいない。
ただ、雪村くんに心配されていることだけが心残りで。
考え直した末、やっぱり今はまだ行けなかった。
今は、自分を甘やかしていたかった。
草木も花も夢を見る頃、眠りに就いた。


