「なんだ、そんなこと?」
そんなことって……。
「……うん。」
「いいよ。架けるよ、虹。」
「ありがとう」
雪村くんは本当に優しい。
私が落ち込んでいることを分かって、あんなに綺麗な虹を架けてくれたんだ。
「よし、よく見てろ。」
ホースから水が出てきた。
雪村くんがホースの先をつまむと、水が霧状になって出てきた。
それが日光に反射した時、虹が架かった。
「……すごい、綺麗。」
何度見ても、飽きない。
「これ、星野もやり方覚えれば作れるよ。
今度教えるよ。」
「……うん、ありがとう。」
ホースを片付けてからあくびを1つして、教室に戻るか、と言った。
……戻りにくい。


