自分がその場でどう振る舞えば味方が増えるかをよく分かっている。
今もそう。先生のファンであるように見せかけて、内申点を狙っている。
「ほら、やろうよー!」
そう言いながらまだ準備の出来ていない私に向かってボールを投げた。
やばい。絶対痛い。
ボールは見事に肩に直撃した。かなりのスピードで。
……痛く、ない。
ボールは確かにぶつかった。
なのに、痛くない。
……痛覚が、ないの……?
今まではしっかりと感じていた痛みが感じられなくなった。
なんか、死んだみたい。
もういいや。私、何もいらない。
「何にやにや笑ってんだよ。」
いつの間にか隣に上村さんがいた。
「やってやるよ。」
またパス練習に戻った。


