白いワンピース

Side さくら



私は、カーテンから差し込む日差しで目を覚ました。



「おはよう。さくらちゃん。」



「椎名先生。おはようございます。」



頭に鉛を乗せられてるみたいに重くて体を起こせなかった。



「体調、悪そうだな…。


血糖値測るな。」




測った数値は60を示していた。




「見たくなかった…。」




数値を見てから余計に体が重くなった気がした。





「今日はベットで安静にしてろよ。



ただでさえ、いつも無理ばっかりするんだから。」



たとえ、治療や検査が嫌だとしてもさすがにこんな状態だと動くこともできない。




それに、抵抗する力だって残っていない。




そんなことを考えていると、病室の扉が開いた。




「さくらちゃん。朝ご飯だよ。」



私の担当の看護師でいつも面倒を見てくれる、熊田さんが朝ごはんを運んできてくれた。




だけど、正直食欲もない。




「少しだけでも食べてほしいんだけど、あまり食欲はないかな…。



好きなものだったら、食べられる?」




「はい。」



朝ごはんに一緒に出されていた果物に手をつけ少しずつ口へ運んだ。




「よかった。ご飯食べ終わったらまた血糖値測りに来るね。食べ終わったら、無理せずゆっくり休んでてね。」




熊田さんはそう話して、部屋を後にした。




相変わらずの優しさと、笑顔に私は癒されていた。




朝食を終え、血糖値も少しずつ上がってきたからかさっきよりは体が楽になったような気がした。





コンコン




ベッドの頭側を上げ、本を読んでいるとドアをたたく音が聞こえ私は返事を返した。




「さくら、大丈夫か。」





「颯太。今日学校は?」




「これから行く途中だよ。顔色も数日前よりかは良くなったな。




着替えとか、持っていくものあったら言ってよ。今日学校終わったら新しく持ってくるから。」






「ありがとう。でも、疲れてなかったらで大丈夫だからね。」





「遠慮するなよ。俺とお前の仲だろう。家族同然なんだから何かあったらすぐに話してよ。



俺、さくらに何か隠されたりお前に何もしてあげることができない方がよっぽど辛いから。」




颯太は、そう話すと私の頭に手を乗せた。




「そんな寂しそうな顔しないでよ。颯太には何かあったらすぐ話すから。」




私は、颯太の手をそっと離し颯太の瞳をみてそう笑顔で話した。




「それならよかった。安心して学校に行けそうだよ。



じゃあ、遅刻しちゃうからそろそろ行くな。


終わったら、また病院に来るから。」




「うん。ありがとう。」



私は、部屋から出て颯太をエレベーター前まで見送った。