アローン・アゲイン

迷いの連鎖を断ち切る様に、彼女は努めて明るく振る舞った。
気丈なまでの本心は僕の知る限りではないが見据える眼差しが出会った頃と同じ、澄んだ海の様な蒼へと甦れば、結末がどうあれ憂う事はない。

「私だってそうよ…寛大なイメージが独り歩きしてるから、その分、素性としての手厳しさを持て余してるのかも…」

「だとすれば落胆させない様に気を付けないと」

「その心配なら無用よ…毅然とした心も揺るがない想いと誠実な助言者あっての事…その支えは何があっても変えるつもりなどないわ」

すると彼女は神妙な空気を入れ替える様に窓を開けると、

「…なので、あなたにだけチャンスを二度あげるわ。
来月の出張前に休暇申請が可能だからスケジュールを調整出来るの…御都合は?」

「その話なら後でゆっくり聞くよ」

「要は未定だから信用出来るプランじゃないって言いたいのね?
私が社交辞令でお願いした事がある?」

「では逆に聞くけど、僕に約束を破棄した前例が?」

「ないわ、一度足りともね」

「僕も右に同じ…だから君に任せるよ」