その日も同じだった。
でも、死ぬなヒナタ
その声が聞こえて目の前が真っ暗になった。
情けなくその手が震えていて、ダメだと思った。
このままだと本当にヒナタちゃんは死んでしまう。
主さんを独りにして死んでしまう。
主さんを残してしまう。
まだ、彼は私を受け入れてはくれていないから、ヒナタちゃんが消えたりしたらきっと彼は壊れる気がした。
ヒナタちゃんはきっとそんな主さんを見てもいい思いはしないと思った、だから。
狼狽する主さんからヒナタちゃんを取り上げバイクを出してと言った。
ーーー主さんがバイクに乗っているのに気づいたのはつい最近。
赤いごついバイクは細身の主さんが乗ると少しアンバランスのようだけど、ぴったりな気がした。
彼らしいと、そう思った。
車体を揺らさないように走るバイクに心が温まった。
(ヒナタちゃん、死んじゃダメだよ、主さんはこんなにもあなたをおもってるんだから)
心の中でそう、呟いた。
