そして、失恋をする




『陸………』

「………」

『陸。どうして、一週間しか生きれない女性をまた好きになるの?』

「千春………」

目を開けた先に、透けた千春の姿が見えた。久しぶりに見る初恋の相手に、僕は思わず驚きの声を上げる。

「千春、生き返ったのか?」

『ううん、死んでるよ』

僕の質問に、千夏はあっさりとした口調で答えた。

「じゃあなんで?」

『今、私たちが会ってる場所は、陸の夢の中だから。現実の世界ではないから。死んだ人間は、もう現実の世界で生きてる人とは会うことはできないよ』

「そうだよね」

千春が口にしたことは当たり前のことだが、なんだか悲しくなった。

『私は、陸には幸せになってほしい。だから、彼女以外の人を好きになって』

「え!」

千春の突然な頼みに理解できず、僕は目を丸くして驚いた。