そして、失恋をする

午前八時三十五分、僕は学校に到着した。

「よぉ、陸」
教室の扉を開けて中に入ると、親友の修也が軽く右手を上げてあいさつをしてきた。

「よぉ」

軽く右手を上げて、僕は修也にあいさつを返した。

「陸。昨日はちゃんと、夏休みの宿題提出したか?」

からかうような口調で、修也が僕に声をかけてきた。

「提出したさ」

修也の質問に、僕は即答した。

「へぇ、結局提出したのか。昨日はあれほど嫌がってたから、出してないと思ったんだけどなぁ」

修也は驚いた顔で、僕を見つめた。

「めんどくさかったけれどなぁ。でも提出しなかったら、もっとめんどくさくなるだろ。せっかくやったんだから、提出したさ」

僕は、ため息混じりの声で言った。

家に帰ってすぐ、また学校に行くのはめんどくさかった。でも、夏休みの宿題を提出できたことに苦労した甲斐はあったと思えた。