普段は自転車で行く道のりだが、今日は歩かなければならない。
いつもは遠くない道のりだが、今日は長く感じる。
そこまでザーザー降りではないものの、少しずつ水滴が服についてきた。
あぁ…これは学校につく頃にはびしょびしょだな。
そんなことを思いながら、いつもの角を曲がる。
その先には、1つの影があった。
「雫、おはよう。」
その影は、私に気がつくと、いつものように挨拶をする。
「おはよう、遥斗。」
私もそれに挨拶をしかえす。
彼は、私の幼馴染である上崎遥斗(ウエサキハルト)。
幼稚園、小、中、高校と全て一緒で、一番の仲良し。


