また、変な事を言って一芭くんを怒らせてしまった
一芭くんの反応は分かってはいたが僕は七海ちゃんが
一芭くんや僕達を変えてくれる
そう思い込んで1人で舞い上がってしまった
「人との関わりが上手くいかないとシナリオが書けないんだよな…ちゃんと人の気持ちも理解できないんじゃ、ライターとしては失格だな…」
部屋に戻り、1人ぼやいていると
人のいる気配がした
ビクビクしながら奥を覗き込もうとした途端
「おぃ、俺の首を持っていたのはお前か?返せ返せ返せ返せっ!!」
背後から誰かが走ってくるような音
かなり、低いドスの聞いた声が更に恐怖感を与えられ
恐怖に絶えられずにその場で僕は倒れてしまった
「大丈夫、八玖?そんな驚かれると思わなかった」
目を覚ますとベッドの中に居た
何故か横には凪九くんが立っていた
「んぁ、どぅっ…うわっ、ほぃ!?…て、凪九くん?」
驚きのあまりに声が裏返り
僕は飛び起きた
「じゃ、もしかして…さっきのってな、凪九くん…だったの?」
「うん、僕だよ、いい加減僕の声に慣れてほしい」
凪九は涼し気な表情で
床に座り、この前買ってきたアイスを頬張った