生演奏に合わせて
私とアレックスは中央で踊り
私達の周りもダンスの輪が広がる。
社交ダンスなんて踊れないはずなのに、踊れるのはなぜだろう。
不思議な顔をしてアレックスの胸で踊っていたら、シルフィンと目が合った。
シルフィンは自分の靴を指さしてクルクル回してる。
私の靴に魔法をかけてくれたんだ
なるほど納得。
安心してアレックスと踊っていたら
「見違えた」って接近して耳元で言われた。
「綺麗だよ」
「ありがとう」
「誰よりも綺麗だ」
接近しすぎ!
ゴージャスなイヤリング着けててよかった。耳を甘噛みされるとこだった。
「アレックスも素敵だよ」
「ありがとう」
どんな女子でも落とせる笑顔がヤバいです。
「お誕生日おめでとう」
「ありがとう」
「プレゼントを用意できなくてごめんなさい」
こっそりどこかでバイトしたい。
でもアレックスは全て持ってるからな
みんなどんなプレゼントしてるんだろう。
きっと普通じゃないんだろうね。
ペガサスの子供とか?
水晶の花とか?
「リナが私の前にいる。それがプレゼントだよ」
甘い声でアレックスはそう言った。
たらしだ。



