シルフィンに連れられて大きなホールを目指す。
行く途中で沢山の人とすれ違って、何度もチラ見されてしまう。

いつも城の中は人影が少ないのに
今日はお客さんがいっぱいで緊張しちゃう。

「リナ様?シルフィン」

ホールに入る手前でジャックと出会った。
今日は騎士団たちも黒の衣装ではなく、正式な場所で着る衣装なのか白の衣装で揃えている。

「ジャックお仕事お疲れさま。カッコいいね」

「リナ様も……本当にリナ様ですか?」

「うん。早く帰りたい」

「やっぱりリナ様だ。すごく綺麗です。どこのお姫様にも負けません」

「いや余裕で負けるって」

「本当です。早くリアム様に見せて下さい。シルフィンも最高に可愛いよ」

「ありがとうジャック」

ジャックはシルフィンにそう言われて頬を赤くする。
あれーっ?
これって……そーゆー事か?
シルフィンは平然としてるからジャックの片想いかな。
楽しいなぁ。

「リナ様。行きましょう」

シルフィンに手を取られ

私はホールに足を入れると

そこは
本当に想像以上の

お城の舞踏会だった。