でも流れ的に冗談じゃないみたい。
「リアム。私はリナを妃にもらおうと思ってる。騎士団長の意見はどうだろう?」
挑戦的にアレックスは大きな声を出している。
だから
どうしてそこでリアムなの?
パクパクと口が金魚になってしまう。
酸素が欲しい。
どうしてこの展開になるの?
私もジッとリアムを見つめる。
リアムは「王様の心のままに」と言って、背中を向けてホールを出て行ってしまった。
リアム……いいの?
それでいいの?
やっぱり私の事なんて
何とも思ってなかったの?
呆然と立ちすくんでいたら
目の前にアレックスがひざまずく
「結婚してくれるかいリナ?」
誕生日に王様にひざまずかせ
プロポーズされて
断ったら
恥をかかせてしまう
もしかしたら
国外追放されて
生きたまま獣虫のエサにされるかもしれない。
どっちにしろ
王様の命令は絶対だろう。
私は「はい」と小さく返事をして
歓声に包まれた。
もう
どうにでもなってしまえっ!!!