さっきまで 後ろを向いていた 瑞樹が いきなり振り向いて あたしを抱き締めた 「瑞樹…?」 「亜希、目が覚めた。ありがとう。俺は…瑞樹だよな。世界中にどれだけ探しても一人しかいない桐原瑞樹なんだよな!」 「…そうだよ…?」 「ありがとう…」 あたし、何も してないよ。 ただ そばにいるって 言っただけなのに ありがとうとか 言われたら 涙、とまんない…