「なんで五十嵐先輩が・・・?」
待ち合わせ場所には、なぜか五十嵐先輩と永渡さんがいた。
「泉田に誘われた。
僕が選んだ水着がちゃんと似合ってるか見に来いって。
僕が選んだんだから似合わないわけないけど。」
泉田というのは佳奈のこと。
だから急に今日行こうって言い出したの?
「え?佳奈?え。なんで?」
「ふふ。まあまあ。早く電車乗ろう?」
・・・何この空気。
電車に乗ると、あたしと佳奈が座って、その前に先輩たちが立った。
けれど、全く会話なし。
30分くらいして、やっとたどり着いた頃には、もう気持ちが疲れてしまっていた。
「…つっいたぁー!!」
電車を降りると、佳奈が叫ぶ。
少し先には海が見えていた。


