君の隣でその白いドレスを着たくて







「開いた・・・!」



そりゃ開くだろう。ここの鍵なのだから。

でも一度来ただけだったため、自分の記憶が合っているのかと、少し不安な気持ちもあったからか、鍵が開いたことにホッとした。



「・・・お邪魔しまーす。」



部屋は以前より服が増えていること以外は、前来たときと変わっていなかった。


それにしても、家主がいない家にひとりでいるっていうのは、なんとも居心地が良いものではない。

何をして待っていればいいのかわからず、とりあえず空いているスペースに座った。


他にすることもなく、部屋に置いてある服や布などをみながら、家主の五十嵐先輩の帰りを待っていた。



先輩が帰ってきたのは、あたしが家にお邪魔してから、おおよそ1時間弱経った頃だった。