「・・・あの、もう疲れたんですけど!」
「大丈夫。あと3着だから。
ほら、早く次のを着てくれる?」
「はい・・・。」
―――「終わったー!」
「君、身長は何センチ?」
「156センチですけど。」
「じゃあもうちょい長めか。
・・・よし。今日はもう帰っていいよ。お疲れ。」
「え。あ。はい。」
お茶くらい出してもいいんじゃないかとも思ったけれど、ここには冷蔵庫すらない。
帰ろう・・・。
「あー。待って。やっぱり送っていく。」
ちらりと窓の外を見ると、彼はそういった。
「いや、別に大丈夫ですよ?」
「そういうわけにはいかないよ。遅くなったのは僕のせいだし。送る。」


